私は売れない保険営業マンでした

私は売れない保険営業マンでした

タイトルの通り。
私は売れない保険営業マンでした。

そこそこ昔の話になりますが、
5年ほど、とある外資系生命保険会社で勤めていました。

きっかけは前職の先輩からの紹介。
まだ20代だった私は、
給料がそんなに良くなかったので、
青天井でフルコミッション
という世界に惹かれたのです。

目次

これは誰かを貶めるストーリーではありません

はじめにお伝えしたいことがあります。

私は生命保険という仕組みを愛しています。

それと同時に、
生命保険業界に問題がないとはいえない
とも思っています。

ただし、
生命保険業界を貶めたい
という意図で書いているわけではありません。

では誰に向けて何を書いているのか?

それは、
今この記事を読んでくださっているあなたへ、
生命保険に懐疑的ですか?
それとも生命保険業界に懐疑的ですか?

という問いに、真剣に考えていただきたいという意図です。

生命保険の仕組みは素晴らしい

生命保険の仕組みって本当に素晴らしいものだと思うんです。

個々の力は弱い人間だけど、
何百人、何千人、何万人と集まると、
一人では到底出来ないことが実現できるんです。

例えば、
もしもあなたが会社員なら、
会社の仕組みを見ればわかるとおもいます。

誰かが仕事を貰ってきて、
誰かがその仕事を推進して、
誰かが裏方で支えてくれる。

そんな仕組みがあればこそ、
一人では成し遂げられないような大きな仕事ができる
わけですよね。

生命保険の仕組みも一緒なんです。

みんなから少しずつお金を集め、
困った出来事が起きた人にそのお金を渡す。

こうすることで、
元気な人はいつも通り働き、
病気や怪我で働けない人は、
みんなから助けてもらう。

この仕組みはひとりでは作れません。

何千、何万の人が協力しあって、
初めて実現できる仕組みです。

この仕組みは、
人類の英知の結晶
とも言われるほどです。

なぜか好かれない生命保険業界

では、なぜ人は生命保険業界に懐疑的なんでしょうか。

元生命保険業界のひとりとして、
気づいたことを書いてみたいと思います。

生命保険業界の構造を観察してみた

ひとつは生命保険業界にはたくさんの保険会社があること。
もうひとつは、営業マンは成果至上主義であること。

どちらも生命保険業界に限った話ではなく、
ごく自然な構造だと思います。

そもそも、
絶対に病気や怪我をせず、死なない人はいない
という前提があります。

ということは、
生命保険が不要な人は存在しない
と近しい状態とも言えます。

つまり、
世界中のほとんどの人がターゲットとなる商材なので、
多くの会社が保険を売るのは当然の構造です。

そして、
売るために雇われている営業マンが、
売れれば売れるほど評価され、
売れなければ売れないほど評価されないのも、
当然の構造です。

では何が起きるかというと、
顧客の取り合い
ということになります。

  • うちの商品の方が優れています。
  • 加入済みの保険には問題があるけど、うちの商品なら解決できます。

のような、
後だしじゃんけんが始まるのです。

この構造から何が起きるのか

そもそも生命保険商品は、
国が厳格にルールを定めています。

つまり、本来は、
どの会社のどの保険が得だ
といったことは起こらないのです。

複数の保険会社が、
まったくおなじ補償内容の商品を作ったと仮定すると、
保険料も、給付要件も、ほとんど差がないものになります。

しかし、
各社が企業努力の範囲で、
他社との差別化を図ります。

すると、他社と比較したときに、
何かの点で優れ、何かの点で劣る、
一長一短の商品を比べることになります。

ある営業マンは、

  • 保険は保障があってこそ
  • 安い掛け金で大きな保障がとれる掛け捨て保険がおすすめです
  • 今貰ってる貴重な給料は大切にしましょう

と言うし、

別の営業マンは、

  • 掛け捨ては使わないと損
  • 掛け金は高いけど貯蓄型なら解約時に戻ってくる
  • 貯金するついでに保障が取れる貯蓄型保険がおすすめです

と言う。

ここで重要なのは、
どちらの営業マンもだましていないんです。

事実をありのままに伝えているだけです。

本来ならば、顧客側が、
私が今必要としているのはこれです。
と言えるのが理想なんです。

しかし、
保険とは「もしも」に備えるものですよね。

常日頃から「もしも」を考えている人なんていませんから、
自分が何を必要としているかわからないのです。

結果として、

  • プロ同士なのに人によって言うことが違う
  • 誰を信じればいいのかわからない

ということが起きる。

つまり、
誰かが悪いわけじゃないけど、構造上の歪みから、
不信感を生みやすい業界になってしまった
ということなのではないかと思っています。

なぜ私は売れない営業マンだったのか

当時から私は、
生命保険の仕組みを学べば学ぶほど好きになっていた
状態でした。

それと同時に、
売るための論理武装を磨く習慣
に違和感を覚えていました。

本来、
必要な人に必要なだけ、必要なものを届ける
のが、営業マンの理想だと思っていました。

ここでいう「必要」とは、
論理的に必要であることだけではなく、
顧客と営業マンが共通認識を持った必要

であるべきと考えていました。

そのため、自ら売りに行くのに、
「あなたは何が欲しいですか?」
と聞くことになっていた。

顧客からすれば意味が分かりませんよね。
売りに来た人物が、
売りに来たけど何が欲しいか聞いてくるわけですから。

一方、売れてる営業マンは、
上記の通り、他社との比較や、
自社の商品のアピールポイントを訴求していました。

当然、その方が売れるでしょう。
でも、私にはその売り方がしっくりこなかったんです。

結果として、
既に入ってる保険が必要十分に見受けられるので、
「私がお役に立てる機会が来たら連絡ください。」
が決まり文句となっていきました。

でもそれで良かったと思っています

私には私の生き方がある。

他人の価値観を置き去りにして、
自分が良いものを訴求することは私には出来ませんでしたし、
今でもそれはやりたくありません。

私は生命保険業界が好きではなくなってしまった。

そこに気づくまでに5年もかかってしまった
とも言えますね。

あれから10年以上が経ちますが、
相変わらず生命保険を愛しています。

生命保険の仕事に携わろうとは思いませんが、
生命保険の良さを伝えることは辞めなくても良いのでは?
と思ったのでこのサイトを作りました。

これからもたくさんのことを発信します。

私の視点で、
私が思うことを書いていきます。

全てを採用する必要はないですし、
全てを採用するのは良くないと思います。

あなたなりの視点で、
良いと思う部分だけを持ち帰っていただけたら幸いです。

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