フリーランスという働き方を選んだ人の多くは、
公的保障が会社員より薄いことを、最初から理解しています。
だからこそ、
保険について迷っている状態を
「知識不足」や「準備不足」で説明するのは、
少し違和感があります。
分かっている。
備える意識もある。
それでも決めきれない。
この状態には、
フリーランス特有の構造があります。
フリーランスは「何も備えていない」わけではない
多くのフリーランスは、
会社員以上にお金の管理やリスクを意識しています。
- 生活予備資金を確保する
- 固定費を抑える
- 収入が不安定な前提で設計する
こうした行動は、
「無防備」どころか、
むしろ慎重さの表れです。
そのため、
保険について迷っている状態は、
何も考えていないから
ではなく
すでに考えているからこそ生まれる迷い
であることが多い。
判断が止まる理由は「期間が読めない」ことにある
フリーランスが直面する不確実性は、
単に「収入が途絶える可能性がある」という話ではありません。
本当の難しさは、
どれくらいの期間、収入が途絶えるのかが分からない
という点にあります。
- 数週間なのか
- 数か月なのか
- もっと長引くのか
この「長さ」が分からない以上、
生活予備資金だけで
どこまで引き受けるべきかの線引きは、
簡単にはできません。
足りないかもしれない。
一方で、備えすぎて身動きが取りづらくなる可能性もある。
この判断の難しさが、
迷いを生みます。
フリーランスにとって、判断そのものがコストになる
もうひとつ、
フリーランス特有の事情があります。
それは、
考える時間そのものが、
収入を生まない時間になりやすい
という点です。
会社員であれば、
- 保険について調べる
- 比較する
- 悩む
こうした時間は、
基本的に給与とは切り離されています。
しかしフリーランスの場合、
- 考える
- 調べる
- 迷う
これらはすべて、
仕事の手を止めることと直結します。
その結果、
- ちゃんと考えたい
- でも今は手を止められない
という、両立しづらい状況が生まれます。
判断を先送りすること自体が、
必ずしも怠慢とは言えない理由です。
フリーランスが迷うのは、自己責任の問題ではない
ここまで見てくると、
フリーランスが保険で迷う理由は明確です。
- 公的保障が薄い
- 不確実性の「期間」が読めない
- 判断にかかる時間がそのままコストになる
これらが重なり合うことで、
判断そのものが非常に重くなります。
この状況は、
- 意識が低いから
- 行動力が足りないから
といった個人の問題ではありません。
そういう構造の中に置かれている、
というだけです。
まとめ:備えているからこそ、判断が重くなる立場もある
フリーランスは、
決して無防備な立場ではありません。
むしろ、
- すでに備えている
- だからこそ、簡単に決められない
という側面があります。
迷い続けている状態は、
異常でも、失敗でもありません。
まずは、
なぜ判断が重くなるのか
なぜ先送りが起きやすいのか
判断を急ぐ前に、
なぜこの立場では迷いが生まれやすいのか。
その構造を把握しておくこと自体が、
ひとつの出発点になることもあります。


コメント